Entries

寿命

 還暦を過ぎていまさら人の尊厳とか命の重さを説く気にもならないが、昨今のとどまるところを知らない平均寿命の伸長には驚かされる。 長寿社会はありがたいが、急な社会の変化は老々介護、医療費、年金破たんとひずみも多い。年金受給者がこのまま増え続ければ、支え続ける世代は大変なことになると警鐘を鳴らす。しかし一方では、あまりにも急な変化が押し寄せて混乱しているだけなので、いずれ片付くという意見もある。この件...

紅葉の頃

 今年も紅葉前線が南下してくる時期となった。 一枚一枚が葉脈まで透けて見えるほど真っ赤になったモミジの葉と、木漏れ日に照らされた白樺の黄色の葉の小径を通り抜けるとき、毎年のことなのに新たな感動を覚える。 こんな紅葉の美しさを身体で感じることができる人は本当に幸せ者だ。 だが、そんな紅葉も永くは続かない。 落葉の時期、木枯らしに吹かれて舞い落ちる木の葉は都会ではどちらかと言えば厄介者だ。強くて寒い風...

ケリをつける

 「けり」 は完了の助動詞である。 古文に出てくる~しけり、~になりにけり、など。 最後に「けり」をつけることから、これにて決着がつき、ようやく終わったとなる。 ところが、最近はこの「けり」がつかないことが多くなった。 自分の性格によるところも多いかもしれないが、世の中が複雑になっていることも大きな要因だ。 自分は覚えるよりも考えることが多い人間で、人の話を聞いていても、話の中の何か一言に反応して...

男子活躍社会

今、日本は、国を挙げて女性や高齢者の活躍を応援しているが、「何か忘れちゃいませんか?」と言いたくなる。今から32年前、サラリーマンから独立して、初めて職員を採用しようと面接した女性の職業意識の高さに、「これからは女性だ。」と、直感した。たぶん、「どんな仕事のやり方を望まれますか?」と相手に聞かれ、「云われたことをやるのは当たり前で、その先を考えた仕事をしてほしい。」と自分が答えた気がする。相手は、...

花のニッパチ

私の誕生日は8月1日である。毎年の誕生日がそれほど嬉しくない年齢になってどれくらいたつのだろうか。還暦も過ぎ、誕生プレゼントに胸をときめかすことも、ケーキを囲む人の顔ぶれに胸をときめかすことも期待できない。ところが、今年の誕生日は、例年になくわくわくして、たくさんの人に会いたいのである。「誕生日おめでとう」と言われると即座に切りだすのはニッパチの話題である。昭和28年8月1日生まれで、今年の誕生日...