マンホールの蓋(ふた)

徒然
05 /13 2013
東京出張から帰る日の朝、シャワーを浴びていたときのこと。浴槽の栓を混合栓の上に置こうとしたら、運悪く浴槽の栓が混合栓と壁の間を伝って下に落ちてしまった。運悪くというのは、浴槽の栓の形状は普通台形を逆さにしたのが多いので、落ちるときは物の間をすり抜けてうまく落ちるのに、チエーンを引っ張ると大抵どこかに引っかかってうまく引き揚げられないからだ。
しかし、この部屋の浴槽栓は「球形」だった。ボール状だとどの方向からも形が同じなので、すり抜けたものは引き上げられるということになる。これは便利だなと思った瞬間にマンホールの蓋の話を思い出した。「マンホールの蓋はなぜ丸いのでしょう。」というクイズだ。答えは、「ふたがマンホールの中に落ちないようにするため。」ということになっている。
確かに、球や円は方向に関係がないので、扱いやすく危険が少ない。しかし、マンホールの蓋が円形なのは、そもそもマンホールの形状が円筒だからなのではないか。管工事という表現が一般的ではないにせよ、管の形状はそもそも円筒であって、その蓋だから円形なのである。落ちないからというものの、決して蓋の形状に合わせてマンホールが形作られるわけではない。
管が円筒なのは、外圧に最も強い形状であること。断面積当たりの材料が最少になることや製造工程も効率化できること。材料の角度を合わせる必要が無いので施工性に優れていることなどである。
最近のテレビ番組を見ていると、基礎を見ずに表面を見てしまうことが多いように思われる。クイズ形式で、覚えているものを回答する能力が競われ、勝者をインテリなどと持ち上げる。
暗記も記憶力も重要だが、世の中本当に必要な力は、覚えていない問題を解く力ではないだろうか。さまざまな角度から検証と予測を重ね、未知の問題に挑戦するところに進歩があるのであって、ずっとそうして発展を遂げてきた。アベノミクスが流行しているが、一人一人の真剣な探究心が国や生活をつくる原動力だと思う。
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